完全解説!相続税還付のよくある事例と手続き方法

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皆さんは、相続税を払いすぎていても特に税務署側から過払い分について連絡が来ることは無いことをご存知ですか?相続税を払いすぎている分には、税務署から連絡が来ることはありません。

また、相続税を払いすぎていることは、意外にも珍しいことではありません。相続税を支払った側が、過払い分の相続税に対して還付申請をして初めて、払いすぎた相続税を還付してもらうことができます。

今回は、相続税の過払いが発生する理由から、過払い分を還付してもらうための手続き方法まで詳しく解説していきます。

特に、相続税に詳しくない税理士に依頼した・相続税が還付される場合があるなんて知らなかったという方は要チェックですよ。

相続税の過払いが発生する3つの理由

そもそもどうして相続税の過払いが発生するのでしょうか?まずは、相続税の過払いが起こりやすい理由をみていきましょう。

理由1:財産の評価額をつけるのが難しい

1億円の現金のみを相続した場合、よほどのことがない限り申告書を間違えることはありません。1億円は誰が見ても1億円です。

現金預金や上場企業の株式などのように、評価する必要がないものに関しては、意見や判断の入り込む余地はありません。

ところが相続財産の中には、非上場企業の株式や土地など、評価しないと値段(評価額)がわからないものがあります。評価額を決定する方法や判断基準が正しくないと、実際の評価額よりも高く財産を評価してしまい相続税の過払いが発生してしまいます。

理由2:税理士全員が相続に詳しいわけではない

意外に思う方も多いかもしれませんが、すべての税理士が相続に詳しいというわけではありません。相続に関する案件をほとんど経験したことのない税理士や、相続は専門外としている税理士も多くいます。

最近でこそ相続税の基礎控除が大幅に下がり、相続税の申告をする必要がある人が増えましたが、ほんの少し前までは、世の中の9割以上の人にとって相続税の申告は無縁のものでした。

つまり、税理士とはいえ相続税の申告業務は、確定申告などのよくある「ありふれた業務」ではなく、場合によっては1年に1回もやらない「経験不足の不慣れな業務」なのです。

よって、相続に関して知識や経験の乏しい税理士を担当にしてしまうと、財産に対する評価が正しくなかったり、誤った計算方法で相続税を計算することで相続税の過払いが発生してしまう場合があります。

理由3:特に土地の評価額は間違えやすい

評価額を決定する財産の中でも、特に土地の評価業務は複雑です。

登記簿謄本と実際の土地の面積が違っていることもよくあり、図面上だけで判断すると間違う場合もあります。特に広大な土地になればなるほど評価は難しくなり、場合によっては不動産鑑定士とチームを組まないと正確な評価が出せない場合もあります。

実際に、相続税の過払いが発生し還付が行われた例のほとんどは、こういった土地の評価が過大に行われたケースです。

土地の正しい評価額を出す作業が複雑で、実際よりも相続税を多く計算してしまうことが少なくないのです。

では、このような相続税の過払い分について気づいたとき、どのように相続税還付の手続きを行えば良いのでしょうか?また、相続還付を申請できる期限はあるのでしょうか?

詳しくみていきましょう。

相続財産の評価

相続税の還付申請期限はおよそ5年以内

払い過ぎた相続税が戻って来るとはいっても、いつまでも遡って請求できるわけではありません。

相続税の還付の請求(=相続税の更正の請求)ができるのは、相続税の申告期限後5年以内です。相続税の申告期限は被相続人が亡くなってから10か月以内ですから、亡くなった日から計算すると5年と10ヶ月が更正の請求のリミットになります。

特に、相続財産に土地が多くある場合には、相続税還付申請について一度考えてみることをおすすめします。

土地の評価額が実際の評価よりも高くつけられた場合には、その分相続税が還付されることが期待できます。

相続税還付の具体的な手続き方法

さて、それでは相続税の還付に向けて、どのような手続きをすれば良いのでしょうか?ひとつひとつみていきましょう。

相続税還付手続き1:申告書のチェック

まず最初に、過去に提出した相続税の申告書類を徹底的にチェックすることからスタートします。具体的には、土地や財産の評価額が適正であるかを中心にチェックしていきます。

相続税に関して担当した税理士さんが、土地を中心とする評価額の計算に不慣れだった場合、残念ながら相続税を過払いしている場合が多いです。正しく評価額を計算することで、相続税が還付される可能性がグッと高くなります。

相続税還付手続き2:相続税更正の請求

評価額を再計算してみて、相続税が還付される可能性が高い場合は税務署に「相続税の更正の請求」を行います。

ただし、還付金請求を行う場合、土地の評価の正しい評価額やその計算根拠について正確な情報が求められるため、大変高度な専門性が必要となってきます。

そのため、相続税の還付請求を税理士に依頼する場合は、相続業務に精通している税理士に依頼することが重要になってきます。

相続税還付に必要な書類

相続税還付の手続きに必要な書類は?

相続税還付を申請する大まかな流れが分かったかと思います。続いて、相続税還付申請に必要な書類についてみていきましょう。国税庁が発表している統計によると、相続税の還付金額の平均は、1件当たり1,200万円だそうです。

それだけ大掛かりなことをするわけですから、いったいどれほどの書類を集める必要があるのでしょうか?戸籍謄本から印鑑証明、数々の書類を相続人全員がまた取りに行くのは大変だ!と思われるかもしれませんが、意外にも必要書類はシンプルです。

相続税の還付申請をするめに必要な書類は、過去に提出した相続税の申告書のみです。

過去に提出した相続税の申告書を元に、税理士が相続税の更正の請求していくことになります。よって、改めて色々な書類をあれこれ集める必要はありません。

ちなみに、税理士ではなく相続人ご本人が相続税還付の申請手続きを行うこともできます。

ただし、相続還付の手続きは相続に詳しくない税理士でもなかなか難しく、せっかく還付される機会を逃さないためにもおすすめできません。

土地にかかる相続税

まとめ

ここまで読んでいただけばおわかりのとおり、家族(被相続人)の方が亡くなってから5年10ヶ月以内であれば、相続税の還付のための更正の請求をすることができます。

特に、相続財産の中に土地が多く含めれている場合には、相続税がより多く還付される可能性があります。

  • 被相続人が亡くなってから5年10ヶ月以内
  • 財産に土地が多く含まれる

上記2つの条件に当てはまる人はぜひ、相続税の更正の請求について一度考えてみて下さい。ただしそのためには、土地の評価が正確に出来る相続専門の税理士に依頼する必要があります。

相続税の還付は相続税専門の税理士に相談を

また、相続税の還付請求を専門にやっている税理士は成果報酬型の場合が多いので、還付金がない場合には、税理士への支払が発生しないことがほとんどです。

いまお世話になっている税理士さんとの関係を気にする人もいますが、相続税の還付請求はあくまで1回限りのスポット業務です。

既存の税理士さんに対して何らかの問い合わせが行われたり、迷惑がかかったりすることはありません。また、還付された税金は所得になるわけではありませんから、後で確定申告をする必要も何もありません。

土地の評価、解釈のしかたで還付金額が大きく変わるわけですから、相続税の還付が上手くいくかの最も重要なポイントは、腕の良い相続専門の税理士に依頼することです。

相続専門の税理士に、まずは気楽に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

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