【重要】相続によくあるトラブルと回避のための生前対策まとめ

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遺産相続は、トラブルを回避し相続税をできるだけ節税するためにも生前対策が重要です。また、財産を残したい相続人へ財産が相続できるようにし、同時に相続人同士の間でトラブルにならないように生前に予め想定できるトラブルを回避することもポイントです。

せっかく残した相続財産が相続人間のトラブルの火種を作り、「相続」がきっかけで「争族」となってしまっては、何のために財産を残したのか分からなくなってしまいます。

そこで今回は、相続に関してよくある代表的なトラブルの例と、トラブルを回避するために生前に行うべき相続対策についてお話ししていきたいと思います。

まずは相続についてよくあるトラブルからみていきましょう。

相続は生前対策が重要!よくあるトラブルと解決ポイント

相続トラブル1:長男がほとんどを相続してしまう

まず一つ目の相続トラブルが、相続財産を特定の人が独占するケースです。特に都市部を離れると、まだまだ家督制度の名残がある地方もあり、そういった場所では慣習として長男が財産の大半を相続するケースが少なくありません。

長男以外の相続人の間で不満が出ないように上手に分けなくてはなりませんが、これが原因でトラブルが起きているケースが後を絶ちません。

今回の解決ポイント:遺留分の減殺請求をする

遺留分(いりゅうぶん)とは、相続人が最低限の遺産を確保するために設けられている制度です。遺言書があったとしても、遺留分を相続人が請求するとほとんどのケースで遺留分以上を相続人に分配されます。

ただし、被相続人の兄弟姉妹には遺留分は認められないため注意が必要です。

遺留分を主張できるのは、「配偶者」、「子」、「直系尊属」と民法で定められています。遺留分は何もしなくても与えられる権利ではなく、遺留分を実際に侵害している相続人に対して減殺請求を主張する必要があります。

遺留分の減殺請求権は、遺留分権利者が相続の開始および減殺すべき贈与・遺贈があったことを知った時から1年間で時効によって消滅します。

また、相続開始から10年経過した時も消滅してしまいます。減殺請求をしないままでいると、やがて権利そのものがなくなってしまうので注意しましょう。

相続トラブル2:財産の大部分が土地や建物などの不動産である

よくある相続トラブルの2つ目は、土地や建物・不動産といった財産があるケースです。お金と異なり、土地や建物といった財産はその評価額が評価する人によっても異なってくるので明確な値打ちを付けるのが難しい財産です。

よって、財産の大部分が土地や不動産の場合、相続人の間でトラブルが起こりやすくなります。

土地・不動産を売却して現金化して分けることも可能ですが、相続人のうちの誰かがそこに住んでいて売却することに否定的だったり、そもそも売却そのものができない・売却までに時間がかかるということもよくあります。

今回の解決ポイント:「代償分割」

今回のケースでは土地・不動産を相続した人が、他の相続人に対してその人が相続すべき不動産の価値に相当する金銭を支払う「代償分割(だいしょうぶんかつ)」によって、相続財産の不公平を解決する事ができます。

また、代償分割が不可能な場合、不動産を相続人の共有財産にする「共有分割」か、もしくは実際に売却して現金化して分ける「換価分割」のいずれかを選択する事で解決することも可能です。
相続財産の分割

相続トラブル3:寄与分を巡って不公平がある

相続において3つ目によくあるトラブルは、相続人のうち特定の人に被相続人が生きている間に負担がかかっていたり、相続前に特定の相続人だけが損をしていたといったケースです。

例えば親の介護を長年同居していた長男が行っていたり、介護費用を長男が多く負担していたとします。このような場合、相続人が均等に相続すると、長男から不満の声が上がるということがよくあります。

今回の解決ポイント:「寄与分を主張する」

今回のケースでは、長男が寄与分を主張し、相当する財産を相続することで解決可能です。

民法により寄与分を主張する権利が認められているため、寄与分を主張する事でそれに相応しい金額を相続し、トラブルを解決する事ができます。

ただし、寄与分を主張できるのは法定相続人に限られています。例えば長男の妻がずっと面倒をみていた場合などは、寄与分を主張する事ができないので注意しましょう。

相続トラブル4:相続人の数が多い

最後によくあるトラブルのケースが、相続人の数が多くて財産の配分が難しい場合です。

相続人が多くなればなるほど、意見をまとめるのは難しくなります。ましてや法定相続人以外の人間が遺言書によって相続人になっている場合や、養子や隠し子などが死後に出てきた場合にも、トラブルが起きる可能性が高くなります。

今回の解決ポイント:「事前に相続人を把握する」

このケースでは、相続人の数を事前に把握しておくことが解決するポイントです。少なくとも、法定相続人として誰と誰が財産を相続する権利があるのかを事前に把握しておきましょう。

ただし遺言書によって、法定相続人以外の人間が相続人となる場合には、事前に把握することが難しいので、その場合にはどうしても相続人の間で話し合うしかありません。
相続の話し合い

生前対策で必ず行うべき3つのポイント

さて、このような相続トラブルが起こらないためにも、事前に起こりうる相続トラブルを想定して生前に対策を行っておくことが大切です。

それでは、こういったトラブルを避けるためには、生前対策としてどのようなことを行えば良いのでしょうか?生前対策として確認しておきたいポイントをそれぞれみていきましょう。

生前対策ポイント1:相続財産の把握をしよう

まず初めに、相続財産の内容や金額を正確に把握する必要があります。現金や預金、保険商品や有価証券、土地や建物といった不動産の財産を、事前にしっかり把握しておきましょう。

また、このときに必ずチェックしておきたいのが、マイナスの財産の把握です。プラスの財産だけでなく、借金の有無や連帯保証人となっている関係なども具体的に洗い出しておきましょう。

実は知人の会社の連帯保証人となっており、知人は既に夜逃げしたため家族には内緒で金融機関に毎月返済しているなんていうケースもあります。

この場合、被相続人の死後に債務がその家族に渡る場合があります。状況によっては相続放棄を選択した方が良いこともあるため、プラスの財産のチェックと同時に債務などのマイナス財産のチェックも必ず行っておきましょう。

生前対策ポイント2:相続税を計算しよう

相続財産の把握後、続いては財産にかかる相続税を事前に計算しておきましょう。

現金預金、有価証券といった財産は、相続税の計算はあまり難しくありません。一方、土地などの不動産の財産は、それを正確に評価するのは専門家でも難しいので注意しましょう。

また、小規模宅地の特例など土地の評価を減額する制度も考慮しないと、正確な相続税額を計算することができません。土地などの不動産の相続税額を正確に計算するために、できるだけ相続に詳しい税理士に依頼して計算してもらうことをオススメします。

生前対策ポイント3:生前贈与を行おう

相続税額の計算が終わったら、最後に生前贈与を行います。計画的に生前贈与を行うことで、大幅に相続税を節税することも可能です。

また、相続財産の中の不動産が占める割合が高く、代償分割で他の相続人に対して現金預金を支払わなくてはならない可能性がある場合、そのための現金を生前贈与として事前に渡しておくこともできます。

ただし生前贈与として認められるには一定の基準を満たす必要があり、単に形式や名義上の贈与ではせっかくの生前贈与が税務署によって否認されてしまうケースもあります。

生前贈与の方法・注意点について詳しくは、こちらの記事もご確認ください。

手軽に節税!生前贈与のメリットと方法を徹底解説

生前贈与が無効に!?知っておきたい失敗ケースとポイント
相続と生前対策

相続税を節税しスムーズに納税するためのポイント

さて、今までのことを踏まえて、具体的にはどのように相続争いを防ぎながらも、相続税を節税し納税をスムーズに行えば良いのか、最後に最善の方法を確認していきましょう。

代償分割のための資金を生前贈与しましょう

相続財産に不動産がなければ問題ありませんが、多くの場合不動産が含まれています。不動産を売却し、完全に現金化するのは現実問題として難しいケースが少なくありません。その場合、相続が起きた際に財産を均等に分ける事が出来なくなってしまいます。

相続人の間のトラブルを防止するためにも、不動産を相続する人から不動産を相続しない人へ金銭による支払い(=代償分割)が必要となります。

この代償分割は、相続が発生後よりも相続前に行っておくと相続税の節税につながります。相続財産が発生して初めて相続人同士で話し合い相続分割を行うのではなく、相続人の間で生前贈与を行っておくことがポイントです。

代償分割分のお金を生前贈与しておくことで、相続時の相続人同士のトラブルを避けられますし、生前贈与することによって相続税を節税する事もできます。

遺言書を作成しておきましょう

不動産の財産がない場合でも、相続人の間で財産をめぐりトラブルになるケースは少なくありません。

財産の分け方に特別な指示がなければ、その分け方を巡り相続人の間で争いが起こる事は十分にありえます。相続トラブルを避けるためにも、遺言書を作成しておくことが望ましいです。

なお、遺言書は法律上正しい様式でなければその効力を発揮する事が出来ないことを覚えておきましょう。公証人に依頼して公正証書遺言を作成することをオススメします。

遺言書の種類と正しい作成方法についてはこちらの記事もご確認ください。

遺言書の効力ってどれくらい?無効にならないためのポイントとは

遺産分割協議書と4つのメリットまとめ

相続に詳しい税理士に相談しておきましょう

最後に、相続に関して税理士に依頼する場合は、相続に詳しい税理士に依頼することをおすすめします。必ずしもすべての税理士が、正確に相続税を試算できるわけではありません。

相続専門や相続に詳しい税理士の場合、最新の相続情報にも詳しく、できるだけ相続税を引き下げるよう対策を行ってもらうことができます。また、相続人の間で起こるさまざまなトラブルを実際に数多く見ているため、起こりやすいトラブルに対しても事前に対策してもらうことができます。

できるだけリスクを下げ、相続税を節税するためにも、相続に詳しい税理士に相談すると良いでしょう。
相続専門の税理士

まとめ

いかがでしたか?今回は、相続に関してよくあるトラブルと、その事前対策について詳しくみていきました。

相続前に相続税や起こりがちなトラブルに関して予め対策をしておくことで、スムーズに相続を行い、さらに相続税を節税することができます。

まずは相続が発生するできるだけ前の段階から相続に詳しい税理士に相談し、計画的に相続についてプランを立てて将来的に継承することが大切です。

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