知って得する!相続財産調査の方法と発見される財産の実態

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相続が発生した際、相続人の特定とともにやらなければならないのが相続財産の確認です。自分の財産を完璧に把握している人は少ないと思いますが、亡くなった人の遺産であればなおさらです。

本人に直接尋ねることができないので、財産すべてを洗い出すのが難しいことも珍しくありません。また、場合によっては莫大な債務がみつかることもあります。

財産を一度相続してしまうと相続放棄ができなくなってしまうため、気楽に考えているとあとで取り返しのつかないことになってしまう可能性もあります。

今回は、間違いなくスムーズに相続を行うための相続財産の調査方法について解説していきます。

相続財産の調査とは

相続が発生した際は、できるだけすみやかに相続手続きを開始する必要があります。なぜなら相続放棄の申し立ては被相続人が亡くなってから3か月以内、相続税の申告は10か月以内といった期限があるからです。

また、これらの手続きや申告を行うためには、相続人同士の話し合いが不可欠です。何もしなければ葬儀・四十九日の法要を過ぎれば、次に会うのは一周忌になってしまいます。

限られた時間の中で全ての相続手続きを完結させるためには、しっかり準備をしておく必要があります。そのために行うのが「相続財産の調査」です。

相続財産によって財産・債務を把握する

相続手続きを始めるためには、故人がどのような財産をどれぐらい持っていたかを調べなければなりません。

生前に財産目録や遺言書などを準備している人もいますが、ほとんどの人はそのようなものを準備しないまま亡くなります。また財産目録や遺言書があっても、そこには載っていない財産がある可能性もあります。

相続財産の調査とは、相続すべき財産を詳細に一つ一つ調べ、その金額(もしくは評価額)などを調べることをいいます。例えば土地であれば場所や面積・地目などを調べ、実際に測量する場合もあります。

また相続財産の調査は財産だけではなく、被相続人の残した債務に関しても同様に行います。

相続財産の調査とは

相続調査で行うこと

相続財産の調査では、主に次の二つのことを行います。

  • すべての相続財産を洗い出す
  • 相続財産の評価額を調べる

すべての相続財産を洗い出す

被相続人がどこにどのような財産を残しているのかを、すべて探し出していきます。遺言書がある場合でも財産内容に漏れがある場合があるため、調査は同様に行います。

また同時に、被相続人に負債があるかどうかも調べなければなりません。特に負債の場合、配偶者ですら知らなかった負債が残されている場合もあります。そのため負債の調査については、財産の調査以上に慎重に行わなければなりません。

相続財産の評価額を調べる

現金や預貯金などの財産は、相続発生時の金額がそのまま相続財産の金額となります(ただし預貯金の経過利息の計算は別途行う必要があります)。

土地建物や有価証券の場合、購入した時の価格とは別に売価や時価が存在します。このような財産は日によって価格が変わるため、相続財産としての評価を行わなければなりません。

具体的には、相続税評価に関する基本通達に基づき、財産の種類に応じて定められた方法で評価を行います。

相続財産の調査と評価額

相続財産調査を行う理由

相続財産調査を行う理由は、主に次の3つです。

  • 遺産分割協議をスムーズに行う
  • 被相続人の債務を相続してしまうことを避ける
  • 相続税を申告期限内に正確に納める

遺産分割協議をスムーズに行う

遺産の内容と分け方を決めるためには、相続人間で遺産分割協議を行います。この遺産分割協議が決まらなければ、相続税の申告はできません。

相続税の申告は被相続人が亡くなった翌日から10か月以内と決まっているため、遺産分割協議はできるだけ早く済ませるのがベストです。

また、遺産分割協議をスムーズに行うためには、事前に遺産の内容を正確に調査し把握しておかなければなりません。

遺産分割協議が終わったあとで新たな遺産が見つかってしまうと、せっかく決まった遺産分割協議が最初からやり直しとなってしまいます。

被相続人の債務を相続してしまうことを避ける

遺産の相続は、財産ばかりではありません。相続放棄せずに相続する場合、故人が残したマイナスの財産(=債務)も相続することになります。財産と比べて債務の方が少なければ相続しても構いませんが、万が一債務の方が多い場合には相続放棄も考えなくてはなりません。

相続放棄は亡くなってから3か月以内に行わなければならないため、相続財産調査が不十分だと最悪の場合、莫大な債務を相続することになってしまいます。

相続税を申告期限内に正確に納める

相続税の申告書は、相続する財産を正確に把握していなければ作成できません。相続財産調査を行わずあやふやなままで申告書を作成してしまうと、相続税の税額も本来の税額よりも少ない間違った金額で納税することになってしまいます。

申告納付後の税務調査で間違いが指摘されれば、相続税の不足分だけでなく延滞税や過少申告加算税などを課される可能性があります。

相続材を期限内に納める

相続財産調査でわかる財産の種類とその調査方法

相続財産調査を行うと、漏れていたさまざまな財産を見つけることができます。主に以下5つの財産が見つかることが多いです。

  • 預貯金
  • 貸金庫
  • 不動産
  • 借入金
  • 債務保証

預貯金

預貯金の調査は自宅をくまなく探すのが基本です。通帳があれば口座があることが確認できますが、通帳だけでは不十分です。

インターネットバンキングを利用している場合、通帳は原則としてありません。そのため口座を探して金額の確認をしなければなりません。

またスマートフォンに金融機関のアプリがインストールされている場合には、口座の有無を確認する必要があります。

それ以外にも金融機関の名前の入ったカレンダーやメモ用紙・ティッシュペーパーなどがある場合には、預金口座がある可能性が高いと考えて良いでしょう。

貸金庫

相続財産調査を進めていくと、見たことのない鍵やカードを見つける場合があります。こういったものは貸金庫の鍵やカードであることがあります。

貸金庫の中に通帳などの貴重品が保管されている場合があるため、見たことのない鍵やカードを発見した場合、貸金庫のものであることを疑う必要があります。

なお貸金庫を開けるためには、相続人全員の同意が必要です。相続人の誰かが貸金庫の指定代理人であったとしても、契約者が亡くなると開けることができません。

不動産

不動産を確認するためには、まず権利書(登記済証、登記識別情報)を探します。権利書以外にも、自治体から毎年届く固定資産税通知書を探します。

ただし不動産が山林などの場合、共有名義である場合が多いので注意しましょう。共有名義の不動産の場合、代表者にしか固定資産税の通知書は届きませんのでその可能性も考慮しておく必要があります。

権利書と固定資産税通知書を頼りに不動産の所在が確認できれば、自治体ごとに名寄帳(固定資産課税台帳)を取り寄せることができます。

借入金

相続財産調査により、借入金の有無も調べます。具体的な方法としては、

  • 預金口座から定期的に返済額が引き落とされているかどうか
  • 借入金契約書や返済予定表があるかどうか
  • 消費者金融からの郵便物などが届いていないか
  • 被相続人名義の不動産に抵当権が設定されていないかどうか

などの方法によって調べることができます。

またこれら以外にも、信用情報機関(JICC、CIC、KSC)に照会することにより、被相続人の信用保証情報を確認することができます。

債務保証

債務保証とは、債務者の連帯保証人などのことをいいます。書類として残るのは連帯保証時の契約書のみのため他の債務と比べて見つけにくく、相続後に債権者が突然現れてトラブルになるケースもあります。そのため、契約書などがないか徹底的に探しておきましょう。

なお被相続人の債務保証についてご心配な方は、遺産を相続する前に弁護士などの専門家に相談しておくことをおすすめします。

相続財産調査で分かること

まとめ

遺産分割協議をスムーズに行い、間違いのない申告・納税を行うために相続財産調査は必須です。被相続人の葬儀後に相続人全員が何度も集まるのは現実的には難しいため、できれば事前にしっかりと財産調査を行うことをおすすめします。

ただし場合によっては、財産調査で全ての遺産や債務を正確に探し出すことが困難な場合もあります。このような時は専門家に相談することをおすすめします。

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